痛風だけじゃない、高尿酸血症のいろいろ。

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専門医によるQ&A

高尿酸血症の症状や原因、治療方法や合併症について、よくある質問をご紹介します。
答えていただくのは、財団法人住友病院の松澤佑次先生です。

松澤先生のプロフィール

松澤 佑次 先生
財団法人住友病院院長
元大阪大学医学部附属病院病院長/大阪大学名誉教授
「メタボリックシンドローム」の提唱者。
日本動脈硬化学会理事長、日本臨床分子医学会理事長、
日本肥満学会理事長、日本痛風・核酸代謝学会理事などを歴任。

  • 高尿酸血症・痛風

  • 薬と治療
  • 生活習慣

高尿酸血症・痛風の症状や原因、合併症などについてのQ&Aです。

  • Q1 一度、高尿酸血症になると、もう治らないのでしょうか。
    A.

    上がってしまった尿酸値は、生活習慣の見直しや尿酸を下げる薬による治療によって下げることができます。尿酸値が7.0mg/dLを超えたら食事や運動などの生活習慣を見直したり、水分を多く摂ることから始めましょう。痛風発作の経験がある場合、尿酸値8.0mg/dL以上で合併症*がある場合、尿酸値が9.0mg/dL以上の場合は、生活習慣の改善と併せて、薬による治療が勧められます。
    尿酸値を下げる薬を飲み始めたときに、尿酸値が急に下がることで痛風発作を起こしてしまうことがあるので、医師の指示に従って、徐々に下げていくことが大切です。

    *腎障害、尿路結石、高血圧、虚血性心疾患、糖尿病、メタボリックシンドロームなどの合併症

    高尿酸血症を治療するには

  • Q2 痛風になるのはほとんどが男性だと聞きました。
    私は女性なので、痛風の心配はないでしょうか。
    A.

    痛風患者さんの9割以上は男性で、女性が痛風を発症することは多くはありません。尿酸値は男性と女性で差があり、男性の平均値が5.5mg/dLなのに対し、女性は4.0mg/dLです。これは、エストロゲンという女性ホルモンが尿酸の排泄を促すためと考えられています。ただし、エストロゲンが減る閉経後は、閉経前に比べて尿酸値が高くなります。
    女性だから大丈夫、と過信せず、健康診断などで定期的にチェックするようにしましょう。

    痛風という病気

  • Q3 祖父も父親も痛風なのですが、痛風は遺伝するのでしょうか。
    A.

    尿酸値が高くなるには、尿酸の産生が過剰になる、もしくは尿酸の排泄が低下するという2つの原因があります。これらには遺伝も関与していますので、家族内に痛風が発症することがあります。
    しかし、遺伝ではなくても、同じ家族の場合は食事や生活習慣が似ていることが多いため、同様の症状がでることがあります。大食いや高エネルギーの食事、飲酒、ストレスがたまる行動パターンなど、生活習慣の中で尿酸値を上げやすいものがあれば見直しを行い、尿酸値が上がらないように気をつけましょう。

    生活習慣を見直そう

  • Q4 標準体重なのに、最近お腹が出て尿酸値が高いと言われました。どのような注意が必要でしょうか。
    A.

    肥満には、「皮下脂肪型」と「内臓脂肪型」があり、いずれも高尿酸血症のリスクとなることがわかっています。また、肥満はもちろん、体重は正常範囲でも内臓脂肪の蓄積が原因の高尿酸血症があり、この場合は他のリスクも伴いメタボリックシンドロームであることが多いので、食事や運動で内臓脂肪を減らして尿酸値のコントロールを心がけましょう。

    他にもある、怖い合併症

  • Q5 毎年、健康診断で尿酸値が高いと言われています。特に自覚症状もなく、病気もしたことがないので、このまま放っておいてよいでしょうか。
    A.

    尿酸値が7.0mg/dLを超えても、すぐに痛風になったり、病気になるわけではありません。しかし、そのまま何もせずに放っておくと、個人差はありますが5~10年後(早い人では2~3年後)に痛風発作が起きたり、尿路結石ができてしまいます。さらに悪化すると、腎臓の機能が低下したり、生活習慣病を併発し、場合によっては命にかかわる病気にもつながります。まずは食事や運動などの生活習慣を見直し、今のうちに尿酸をコントロールしておきましょう。

    高尿酸血症にひそむリスク

  • Q6 尿酸値が高いと人工透析が必要になる場合もあると聞いたのですが、本当でしょうか。
    A.

    尿酸値が高い状態が続くと腎臓に尿酸の結晶が沈着していき、次第に腎機能が低下していきます。そのまま放置していると腎不全になり、場合によっては人工透析や腎移植が必要になることもあります。
    最近では、高尿酸血症になると慢性腎臓病(CKD)を合併しやすいこともわかってきました。慢性腎臓病とは、慢性的に腎臓の機能が低下した状態で、腎不全を引き起こします。
    自覚症状がないからといって、油断は禁物です。生活習慣の改善や薬による治療など、早目の対策がカギとなります。

    忍びよる腎障害

専門医によるQ&A(薬と治療)

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